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ライセンスの管理それぞれの環境で Imagix ライセンス・マネージャを作動させる設定方法が、3通り用意されています。 ノードロック・ライセンス: ノードロック・インストレーションは、特定のマシンで Imagix 4D を操作することができます。この方法では、ノードロック形式の Windows もしくは Linux のライセンス・ファイルが必要です。 ファイルベースのフローティング・ライセンス: Linuxでは利用可能ですが、Windowsでは利用できません。ファイルベースのフローティング・インストレーションにより、ユーザはライセンスを共用することが可能です。1人のユーザが Imagix 4D のセッションを閉じると、ライセンスが1つ解放され、別のユーザが Imagix 4D を起動することができます。ライセンスはファイルベースで管理されるため、ライセンス・サーバをバックグラウンドで稼働させる必要はありません。この方法では、フローティング形式の Linux ライセンス・ファイルが要求され、また Linux のクライアント・アプリケーションとして動作する Imagix 4D のみをサポートします。 サーバベースのフローティング・ライセンス: サーバベースのフローティング・インストレーションでは、ユーザはライセンスを共用することができます。1人のユーザが Imagix 4D のセッションを閉じると、ライセンスが1つ解放され、別のユーザがImagix 4D を起動することが可能となります。ライセンスはサーバベースで管理されるため、Imagix 4D クライアントのセッションが開始される前に、ライセンス・サーバがバックグラウンドで稼働している必要があります。この方法では、ライセンスサーバを稼働させる場所に応じて、フローティング形式の Windows のライセンス・ファイル、あるいは Linux のライセンス・ファイルが求められます。Imagix 4D クライアント・アプリケーションは Windows および Linuxでサポートされ、ライセンスサーバ自体が動作する OS に左右されることはありません。ライセンスファイルの内容ライセンス・ファイルを調べることにり、サポートしているライセンス形態や、関連付けられているワークステーションを確認することができます。また、フローティング・ライセンスの場合は、同時に利用可能なユーザ数も確認することが可能です。 こうした情報はすべて、ライセンス・ファイルに保存されており、このファイルの最初の2行は、次のようなフォーマットになります。Installation company_name machine_id any License 4D rel_num.edition [num_seats] [mac_addr] l\}vy...company_name には、ライセンス・ファイルの発行先の企業と特定のライセンスが記述されます。 machine_id には、ライセンスが発行された特定のマシンが示されます。ファイルベースのフローティング・ライセンスの場合は、Imagix 4D ファイルサーバとなるマシンが該当し、サーバベースのフローティング・ライセンスでは、ライセンス・サーバが稼働するマシンがこれに相当します。また Windows 環境では、「ipconfig /all」を実行して認識されるホスト名が当てはまります。Linux 環境では、「/sbin/ifconfig -a」を実行して認識される MAC アドレス(HWaddr)になります。 rel_num は、そのライセンスがサポートするリリース番号を表します。もし値が10であれば、そのライセンスは Imagix 4D のリリース10.x 以前のすべてに適用できます。 edition には、そのライセンスがサポートするエディションが表示され、これにより有効となる機能が決まります。値が0の場合は [詳細エディション]、1の場合は [標準エディション]、2 の場合は [Coreエディション] を意味します。値がMの場合、ライセンスは複数のエディションをサポートします。エディションの値には複数の桁があり得ます。そのようなライセンスでは、エディションは最後の桁で示され、前の桁はオプション機能を有効にします。 num_seats そのライセンスがサポートする同時に利用可能なユーザ数を示します。この整数値(Windows 向けのライセンスでは最後に S が付きます)は、ノードロック・ライセンスのファイルでは表示されません。 mac_addr は、Windows 用のライセンス・ファイルのみに表示され、そのライセンスが発行されてた特定のマシンに対する2つめの識別子となります。これは、マシンのイーサネット・インターフェイスに付与された MAC アドレス(物理アドレス)であり、「ipconfig /all」を実行することで確認できます。 ライセンスのインストール - 概要詳細なライセンスインストール手順は別の場所で提供されています。Imagix社のウェブサイトのインストール情報の一部としてアクセスできます。また、自己インストール型のWindows実行ファイルを実行するか、Linuxのtarファイルを解凍すると、ルートのimagixインストールディレクトリにreadmeファイルとして含まれています。以下はライセンスインストールプロセスの概要です。 Imagixまたは販売代理店からライセンスファイルを受け取ったら、それをファイルシステムの恒久的な場所にコピーします。Imagix 4Dをインストールしているマシンから見える場所を選択してください。 Imagix 4D の [ヘルプ] > [ライセンス] > [インストール] メニューから [Imagixライセンスインストーラ] を起動します。現時点で有効なライセンスがインストールされていない場合は、Imagix 4D を起動すると自動的に [ライセンスインストーラ] が起動します。ノードロック・ライセンスノードロック・ライセンスは、通常、Windows 用に提供される評価ライセンスとなります。このライセンスは管理者にとって、比較的に理解しやすいライセンス形態です。ライセンスが発行されたマシン上で [ライセンスインストーラ] を起動し、ダイアログに従いインストール処理を進めます。必要に応じて、コピーしたライセンス・ファイルのフルパス名を入力してください。[ライセンスインストーラ] が表示するライセンスのインストール完了通知を確認の上、Imagix 4D を再起動するだけで本ツールの使用を開始することができます。ファイルベースのフローティング・ライセンスファイルベースのフローティング・ライセンスも同様に、管理者にとって比較的わかりやすい形式のライセンスです。ライセンスが発行されている同一 Linux マシン上に、Imagix ソフトウェアをインストールします。この際、必ず該当のマシンにログインしていることを確認してください。操作している画面上に [Imagixライセンスインストーラ] が X ウィンドウで起動している場合に限り、リモートログインで、この操作を実行できます。また、../imagix/data ディレクトリに対する書き込み権限が付与されている必要があります。[ライセンスインストーラ] のダイアログに従い処理を進める際、必要に応じてコピーしたライセンス・ファイルのフルパス名を入力してください。 [ライセンスインストーラ] が表示するライセンスのインストール完了の通知を確認後、Imagix 4D を再起動するだけで本ツールの使用を開始することができます。どの Linux マシンでも、a)該当のマシンが Imagix ソフトウェアのインストール先のファイルに対して、読み取り / 書き込み権限があり、b)ライセンスを同時利用できる最大数に達していない場合は、Imagix 4D を使用することが可能です。 ファイルベースのフローティング・ライセンスでは、ユーザが Imagix 4D を正常に終了した時点で、ライセンスが解放されます。セグメンテーション違反などが発生し異常終了した場合には、ライセンスは解放されずユーザがログアウトしたと認識されません。このような場合にライセンスを解放するには、同一マシンで同一ユーザを使用して Imagix 4D を起動し、その後、正常終了してください。サーバベースのフローティング・ライセンスサーバベースのフローティング・ライセンスのインストールは、少し複雑な作業となります。まず、ライセンスのインストール時に、通信チャネルを指定する必要があります。さらに、Imagix ライセンス・サーバが動作するマシンを再起動したときに、ライセンス・サーバが自動的に再稼働するようシステムを設定しなければなりません。 Imagix ライセンスサーバは TCP / IP ソケットを使用して、実際の Imagix 4D クライアント・アプリケーションと通信します。[ライセンスインストーラ] に、ライセンスサーバが稼働するマシンの IP アドレス(あるいは、それに相当するマシン名)を指定する必要があります。また、通信用ポート、もしくはソケットの指定も必須です。この際 1024~49151 の整数を指定しますが、一般的 には 8000 以上の範囲の値を利用します。使用可能なポート番号については、システム管理者に確認してください。 Imagix 4D のクライアント・アプリケーションが、Imagix ライセンス・サーバとは別の Imagix ソフトウェアをコピーして実行する場合(例: クライアント・マシンに Imagix 4D アプリケーション・ソフトウェアがインストールされている場合や、Imagix ファイルサーバが1台以上、Imagix ライセンス・サーバとは異なるマシンである場合など)、クライアント・マシン向けのサーバベースのフローティング・ライセンスをインストールしなければなりません。この作業も [Imagixライセンスインストーラ] を使用して行います。その際には、ライセンス・サーバと同一の IP アドレスと、ライセンス・サーバマシンにインストールされた同一のポート / ソケットを指定します。また、ライセンス・サーバではない各ファイルサーバも設定する必要があります。 例えば、Linux マシン1台(Helsinki1)とWindows マシン1台(Redmond1)を Imagix 4D ファイルサーバとして稼働させているとします。この場合、ユーザが2台目の Linux マシン(Helsinki2)で Imagix 4D を起動すると、Helsinki2 は Helsinki1 から Imagix クライアント・アプリケーション・ソフトウェアを読み取り、実行します。Windows の場合でも同様に Redmond2 が Redmond1 から Imagix ソフトウェアを読み取り、実行します。さらにライセンスサーバが Helsinki1 であると仮定すると、Helsinki1 で [Imagixライセンスインストーラ] を実行し、「サーバベースのフローティング・ライセンス -- サーバマシン」として、ライセンスをインストールする必要があります。また、Redmond1 でも [Imagixライセンスインストーラ] を起動しインストールを行いますが、今度は「サーバベースのフローティング・ライセンス - クライアント・マシン」として作業を実施しなければなりません。 別の例として、Windows マシンのみを使用してネットワークを構築しているが、ある1台のマシンでライセンス・サーバを稼働させ、残りの7台の各ユーザマシンはローカルで Imagix 4D ソフトウェアをインストールしている環境があるとします。この場合、Redmond1 に 「サーバベースのフローティング・ライセンス - サーバマシン」としてライセンスのインストールを行い、Redmond 2 ? 8 の各マシンには「サーバベースのフローティング・ライセンス - クライアント・マシン」としてライセンスをインストールする必要があります。ライセンスサーバの起動ノードロック・ライセンスおよびファイルベースのフローティング・ライセンスではともに、Imagix 4D のアプリケーションを起動するだけで、そのアプリケーションを使用できます。その一方で、サーバベースのフローティング・ライセンスの場合には、Imagix 4D のライセンスをチェックアウトする前に、Imagix ライセンス・サーバが起動していなければいけません。 WindowsのWin7/Win8/Win10システムでは、インストール時にマシンのサービスの1つとして、自動的にライセンス・サーバをセットアップしますが、初めてライセンスをインストールする際には Services アプレットを使用して、ライセンス・サーバを手動で起動させる必要があります。このような環境に関する詳細情報は、各システムドキュメントを参照してください。 Linux システムの場合、../imagix/bin/imagix-licsrv を実行してライセンス・サーバを起動します。Imagix ライセンス・サーバが動作するマシンを再起動するたびに、ライセンス・サーバが自動的に再稼働するようシステムを設定しなければなりません。Linux システムでは一般的に、(/etc/systemd/system または /etc/rc? 配下にある)サービス起動スクリプトに Imagix ライセンス・サーバの起動コマンドを追記することで、これを実現します。Linux の各ディストリビューションにおいては、../imagix/bin ディレクトリにサンプルの systemd サービスファイルおよび rc スクリプトが格納されます。それぞれの環境に合わせて、これらのサンプルファイルを修正の上、使用することができます。 ライセンス・サーバには、いくつかの設定オプションが用意されています。 ライセンスサーバのアクティビティ(クライアントアプリケーションのチェックアウトおよびチェックイン)をログに記録することができます。ログファイルのフルパスとファイル名を指定する必要があります。Windowsでは、フルパスを1行だけ含むファイルを作成し、そのファイルをLogInfoと名付けて、$(AllUsersProfile)\Imagix\4Dディレクトリに配置します(最近のWindowsバージョンでは、これは c:\ProgramData\Imagix\4D\LogInfo になります)。Linuxでは、ライセンスサーバの起動時にオプション '-licsrvlog FILENAME' を使用して、ログファイルのフルパス名を直接指定します(例:'imagix-licsrv -licsrvlog /tmp/imagix_lic.log')。 コマンドラインからクエリを実行すると、現在のライセンスのステータス情報を取得することが可能です。Windows ライセンスサーバにクエリを送信するには、ライセンス・サーバマシンで「imagix-licsppt -licstatus」を実行します。Unix / Linux の場合は「imagix-licstatus」を実行してください。 また、ライセンスをチェックアウトできるマシンを制限することが可能です(すなわち Imagix 4D クライアント・アプリケーションの起動を制限)。通常、ライセンス・サーバにアクセスできるマシンは、ライセンスに空きがある限り、クライアント・アプリケーションをチェックアウトすることができます。ただし、../imagix/data/clients ファイルが存在する場合は、このファイルが読み込まれ、同ファイルにホスト名が記述されているマシンのみが、Imagix 4D クライアント・アプリケーションをチェックアウトすることが可能です。この clients ファイルでは、句読点ではなくスペースを使用して、有効な各マシン名を区切って記述してください。フリーフローティング・ライセンスサーバベースのフローティング・ライセンスを使用し Windows のノート PC で Imagix 4D を稼働させている場合、そのノート PC をネットワークから切断して社外に持ち出しても、引き続き Imagix 4D を稼働させることができます。これは Imagixライセンスサーバで フリーフローティング・ライセンス のメカニズム([ヘルプ] > [ライセンス] > [フリーフローティング・ライセンスのチェック])を用いることによって実現します。このメカニズムを利用することで、該当の Windows ノートPC へライセンスをチェックアウトすることが可能です。 一度、設定するとライセンスがノート PC に保持され、ライセンスサーバとの接続が切断されている時でも Imagix 4D を起動することができます。ネットワークに再接続した際にライセンスが切れていたとしても、同メカニズムを使用して単純にライセンスをチェックインするだけで、元通りに使用することが可能です。 フリーフローティング・ライセンスをチェックアウトするときに、チェックアウト期間を最大で45日間まで指定することができます。ここで指定した期限内にライセンスをチェックインできなかった場合には、自動的にチェックインが実行されます。ライセンスサーバの削除Windows Win7/Win8/Win10システムにおいて、Imagix ライセンス・サーバを削除するための最初のステップは、ライセンス・サーバマシン上の Services アプレットを使用してライセンス・サーバを停止させることです。次に、同じマシン上の ..\imagix\bin ディレクトリから「imagix-licsppt -remove」を実行し、サービスのリストから Imagix ライセンス・サーバの登録を解除します。この作業を終えると、当該マシンのインストール場所から、実際の Imagix ライセンス・サーバとアプリケーション・ソフトウェアを削除することが可能となります。 Linux システムの場合はライセンス・サーバを停止の上、初期化スクリプト(/etc/rc?)に加えた変更を、すべて取り消す必要があります。 |